シンガポールの交通事情

<交通機関>

<MRT>
MRT
(Mass Rapid Transit:できた当初はMass Rapid Transpotationと呼ばれていた)と呼ばれる地下鉄は1987年にYIO CHU KANG/CITY HALL間、RUFFLES PLACE/TIONG BAHRU間が開通し、この時、自販機を含めた全自動の鉄道に対応するため、初めて1ドルコインが発行されたそうです。 その後東西線PASIR RIS/BOON LAY,南北線JURONG/MARINA BAYが開通し、現在は南北線のYISHUN/CHOA CHU KAN間も開通し環状線になり、北部へのアクセスも容易になりました。

地下鉄といっても市街地以外は大部分が高架で、美観優先のすっきりとした架線となっています。日本と違い地震加重を考慮しなくても良いため、架柱は細く、他の建築物も多くが美観を重視した細身のデザインで、地震の多い日本のデザインとは全く違った美しい都市景観を作り出しています。車両及び鉄路建設は日本製だそうですが、米国のコンサルティングによるデザインのため、日本より斬新なデザインとなっています。車両自体は日本の地下鉄よりやや大きめなのですが、車両が正方形ではなく、やや丸みを帯びたデザインです。

料金は、60セントから、10セントきざみで$1.6までとなっており、改札前のチケット売場で行き先までのチケットを購入します。 シンガポールではバス、MRT共通のTransigLink Farecardというプリペイドカードがあります。バスの場合はつり銭を出してもらえないので、このカードはMRT利用がほとんどのようです。MRTでは大人も子どもも同じ料金ですが、バスの場合は子ども料金というのがあります。しかしFarecardにはちゃんと大人用と子ども用があります。 このプリペイドカードは残金があるときには現金で払い戻し(Refund)ができます。TransitLinkと書かれた窓口で精算すればOKです。少なくなったカードに現金を添えて新しいカードを発行してもらうことも可能(常識?)。ただし一度に2枚までしかRefundできないようです。 この窓口がどこにあって、それぞれの営業時間がどうなのかはほとんどのガイドブックには書かれていません。

鉄道は他に、シンガポールからバンコクまでの約2000kmを走るマレー鉄道も運行しています。始点のシンガポール駅を過ぎると次の停車駅はマレーシアの入口の町、ジョホール・バルでシンガポール内には駅がありません。ここまでの所要時間は約30分です。
MRTがホームに入ってくるところ。 MRTのロゴ 地下ホームは電車が到着するまで扉が閉まっておりエアコンで涼しい。

MRT路線図

<タクシー>
次はシンガポールで一番利用の多いタクシーについて紹介します。シンガポールでは1万台以上のクーラー付きタクシーがあちこちを走っています。料金はメーター制のほか、市街では朝夕混雑時間帯や深夜等の追加料金制があり車内(ドアの内側)にその表が貼ってあります。運転席前面に白い地に赤い文字で行く先表示をしている車は、その地区へ帰る途中の車なので自分の行く方角が運転手の帰る地区と同じであれば乗ることができます。
初乗料金は2.40S$(1.5kmまで)で以降10kmまでは240mごとに10S¢が加算されます。


ではシンガポール独特の「中央商業地区乗り入れ制度」から説明します。シンガポールは国土が狭いため、繁華街はすごい渋滞となります。そうした地区へ乗り入れる場合は特別料金が徴収されます。朝夕のラッシュ時は割高で3S$、日中なら1S$という具合です(ただし週末や祝日は無料)。 この国のタクシー料金はシートに座っていた距離や時間だけで決定されるわけではありません。たとえば、 チャンギー空港から繁華街のオーチャード通りへ直行なら、特別料金が加算されますし、トランクに大荷物を押し込めば、さらに追加料金が、また前述のように時間帯や乗車場所によってもさまざまな追加料金があります。
深夜から早朝(24:00〜6:00am)はメーター表示の50%増しとなります。


乗り方ですが、主要ビルにはタクシー・スタンドがあるのでそこで待っていればタクシーがやってきます。道端で止めたいときには、手を横に出して合図をすれば止まってくれます。屋根に付いているブルーのタクシープレートにライトが点いている場合は空車で、消えていればお客が乗っていることになります。予約車の場合は屋根のライトは点いていますが「ON CALL」の札が前面に架かっています。
ドアは日本のように自動開閉ではありません。
時には行き先が遠いと運転手から文句を言われる時もありますし、いろんな理由で乗車拒否されることが多々あります。しかし、ひるんではいけません。もし法外な料金を請求されたり、理由も無く断られたら「会社に訴えるぞ」脅せばOKです。即、正式な料金を提示したり、ちゃんと乗車させてくれます。

もし乗車してから「悪い運転手に出くわしたな」と思ったらすぐに、タクシーの番号を手帳などの紙に控えるようにし、その番号をタクシー協会に伝えると、その番号のタクシーは数週間から数ヵ月の免停となります。実際に番号を書くマネをすると運転手がビビル場合もあります。タクシーの番号は車内にちゃんと書いてありますので番号を間違えないように書くことです。 お釣りにRM (マレーシアの通貨でS$よりもかなり安い)をわざと渡す運転手もいるのでお釣りをもらう時は注意が必要です。

シンガポールのタクシーの特徴の一つは、すべて個人営業のタクシーだということです。シンガポールには5社のタクシー会社があって、どのタクシーもいずれかの会社に所属しており、運転手は会社から給料をもらうわけではなく、毎週タクシー会社に会社名使用料のようなものを支払うほか、客が会社を通して電話予約した場合など、1件につき会社側に決められた手数料を支払うということになっています。基本的に客からのタクシー代はすべて自分の収入になり、そこからタクシー会社に手数料を払っていくということになっています。また、自分で車を持っていない運転手は、会社から車をリースする代わりに毎週会社にリース料を支払います。 したがって、ドライバーが休みのときは自家用として家族を乗せて走っているのをよく見かけます。私は、乗車中に急に車が止まりドライバーの家族が乗りこんできた経験があり、面食らったものです。

夕方の退社時間頃になるとタクシーが非常に混んで、なかなかつかまえることができません。そして、深夜12時近くになると、急に街にいるタクシーの数が少なくなります。これは、12時を過ぎると深夜料金となり50%増しの料金になるため、12時になるのをどこかで待っているタクシーが増えるためだそうです。

シンガポールでは既に電子式道路通行料徴収システム(ERP)が導入されています。 これは、道路渋滞を防ぐため、道路料金を時間・場所に応じ、細かく設定し、課すというもので1998年から採用しています。 タクシーは勿論のことシンガポールの車には全てに運転席の前・フロントガラスの内側にERPの読取り機が設置されています。この読取り機に専用のキャッシュカードを差し込んでおくと、ガントリーと呼ばれる門を通過した時点で自動的に料金が引き落とされる仕組になっています。日本でも一部の高速道路で導入されている自動料金徴収システム(ETC)と同じ理屈ですが、こちらは一般道路に設置された全車に共通のものです。

このシステムの目的は、朝夕のラッシュ時の通行時間分散(ラッシュ緩和)を狙ったものですので、郊外から都心部へ入ってくるルートの各所にガントリーが設置されており、時間帯によって徴収される料金が変わります。例えば、朝の7時半から8時までは1.5S$、8時から8時半までは2.5S$、8時半から9時までは3.0S$、9時から9時半までは1.0S$、7時半以前と9時半以降は無料、というようにラッシュのピークほど高額となっています。この時間帯・料金体系は場所によって異なり、場所によってはほぼ一日中何らかの料金がかかる所もあります。もし、読取り機にカードを差し込まずにガントリーを通過すると、通過時にピピッと音が鳴りガントリーがその違反車を認識し、後で車の所有者に罰金の請求が送られてきます。罰金は12S$程度です。 ERPは通過するだけで精算されるという点だけでなく、シンガポール人は中華系が多いためか金銭感覚が鋭敏(「けち」だとも言える)な人が多く、この料金支払いをいやがって通勤時間をずらす人が少なからずおり、予想以上に効果を発揮しているようです。

その意味では、このシステムが導入されたのは1998年ですが、それ以前にあった「制限区域」と言う、郊外から都心部へ入る際に料金を徴収される制度は、有効期限が月単位か日単位のステッカーを購入し車のフロントガラスに貼付して料金を支払ったことを示していました。つまり、毎日のように都心部へ進入する車は、月単位のステッカーを購入し貼付していましたが、たまにしか進入しない車は、最寄りの売り場でステッカーを買い、貼付してからガントリーを通過していました。当然、違反者が出るので各ガントリーには取り締まりの係員が見張っていて、有効なステッカーを貼っていない車のナンバーを控え、後から罰金を追徴することで取り締まりを行っていました。

日本とは違い、いろいろと複雑な制度のあるシンガポールのタクシーですが、馴れてしまえばドライバーとの会話もはずみ、場合によってはタクシーの中で観光案内が聞け、楽しいものです。是非、利用してみてください。

 

タクシー乗り場[TAXI STAND] (写真右下)

 

ヒンズー寺院とタクシー

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<路線バス>
シンガポールの路線バスについて説明します。
まず、バスを利用するには系統番号制を理解する必要があります。シンガポールのバスは系統番号がすべて、といっても過言ではありません。路線バスには皆、バスの表前面に系統番号と経由地と行き先が記してあります。ただしシングルデッカー(1階建てバス)には系統番号しか書かれていないものもあるので、ドアの後方側面にある主な経由地と行き先が青地に白地で書かれて表示板を見て、確認する必要があります。
TIBSの新しいタイプはデジタル表示で経由地と行き先を次々に表示しているのでわかりやすいです。まず、乗るべきバスの系統番号を決めます。自分の行き先に合った系統番号を確認します。系統番号はTransitLink Guideに載っていますので事前に確認しておいたほうが良いです。オーチャードやMTRの駅のバス停では系統ごとの通り名・バス停名が記してありますが、少し郊外になりますと、バス停は系統番号しか書いてありません。 自分の目的地がこの系統番号の路線上にあることを確認したら乗車OKです。

バスの前面に必ず表示されている
系統番号

派手な宣伝が目を引く、シンガポールの路線バス

  シンガポールのバス会社は2社(SBS,TIBS)で、計239系統が縦横に路線を巡らしています。その路線の多くはMRTの駅に隣接するバスターミナルまたはバスだけの独立したバスターミナルを起点・終点としています。シンガポールにはバス路線図は存在しません。というより存在させるとすれば縦横無尽で表現できない、書ききれないと言うのが実情でしょう。島内には驚くべきはどのバスターミナルがあり、あらゆる方向へ路線が延びていますが、街中心部から放射線状に延びているわけではありません。基本的にMRTに追従しておりMRTが通じていない地区については、MRTを補間する形で存在しています。
シンガポールではもちろんバス工場はなくすべてヨーロッパで作られたものが、輸入されています。最近ではアセンブルをなるべくSingapore国内で行いコスト削減を図っています。エンジンはVolvoとLeylandが多く、中にはベンツもあります。ボディはAlexanderという英国のものが多いようです。

 

バス会社の一つ、TIBSのロゴ
どの系統も10分以下の間隔で運行されています。始発はおおむね5時30分、終バスは23時30分頃で、早朝・深夜でも運行頻度はさほど変わりません。また、運行コントロールが良く、長く待たされたり、続けてやってきたりすることは滅多にありません。これはBus Location System(運行センターがバスの位置を管理し運行間隔を運転手に指示するシステム)のお陰だと言われていますが...定かではありません
運賃制度について紹介しましょう。ちょっと複雑です。 基本的に距離制で(一部近距離系統には均一運賃制もあります)、距離に応じて50セントから1ドル40セントとなっています。自分の目的地までの運賃を知るのは容易ではありません。比較的大きなバス停には目的地までの運賃が表示されている事がありますが、ほとんどのバス停にはありませんので、乗車時に運転手に聞くしかありません。しかし次のような決まりがありますので、事前に調べることができます。 距離制ですので下の表のように距離が増すほど、運賃は上がります。
バスにはNon Air-con車(非冷房車)とAir-con車(冷房車)に分かれており、それぞれ表示をしています。非冷房車、冷房車の違いで料金体系が異なります。系統によって冷房車ばかりの系統と、両者が混用されている系統、非冷房車だけの系統とさまざまです。     Non Air-con Air-con
4 fare stages and below ( 3.2kmまで) 50¢ 60¢
5-7 fare stages (3.2 〜 5.6km) 60¢ 80¢
8-10 fare stages (5.6 〜 8km) 70¢ $1.00
11-13 fare stages (8 〜 10.4km) 80¢ $1.10
14-18 fare stages (10.4 〜 14.4km) 90¢ $1.20
19-23 fare stages and above (14.4 〜 18.4km) $1.00 $1.30
24 fare stages and above (18.4km以上) $1.10 $1.40
上表にfare stagesという聞きなれない言葉がありますが、これはバス停間の距離の目安のためにつくられた800mごとの区切りです。各系統には起点から終点までの各バス停にfare stagesを設定しており、下記の例では、起点(バス停)からバス停までは5 fare stages目になるので、運賃は60¢(非冷房車の場合)といった計算をします。途中から乗車した場合は、下車するバス停のfare stage数から、乗車したバス停のfare stageを引いたものがおおよその運賃計算のfare stage数になります。
Fare Stageの例(16系統)
Fare Stage Road/Bus Stops(道路/停車場名)
Bukit Merah interchangeOs Henderson Secondary School
Opp Blk 113Os Tiong Bahru Secondary School
Tiong Bahru Station (W3)
Opp Tiong Bahru MarketOs Seng Poh School
Opp Blk 88
Bef Kelock Road
しかし、途中乗車の場合、厳密には単なるfare stageの引き算ではなく、一部例外 がありますので、それを記します。 Transit Link Guideをご覧になると、一系統づつバス停名が並んでおりその左にFare Stageが記入されていますので、下記の例にしたがって計算してください。
SBSxx系統 Fare Stage Bus Stops

(運賃の計算)

例 1: Fare stage = 6−2 = 4 Non Air-con 50¢ Air-con 60¢ 例 2: Fare stage = 6−2 = 4 Non Air-con 50¢ Air-con 60¢ 例 3: Fare stage = 7−2 = 5 Non Air-con 60¢ Air-con 80¢ 例 4: Fare stage = 6−2 = 4 Non Air-con 50¢ Air-con 60¢ 例 1の場合はBバス停で乗車し、Iバス停で下車した場合で、Fare stageの差は 「4」と計算されます。したがって、Non Air-conは50¢、Air-conは60¢の運賃となります。しかし、同じFare stageに複数のバス停が存在し、その引き算方法は「例3」のように単純に下車時のFare stage数から乗車時のFare stage数を引く訳ではない場合もあります。 つまり、通常自分の乗車区間のFare stageの算定をするためには、Transitlink Guideを見て事前に確認するか(そのような人は皆無ですが)、繁華街の大きなバス停にはそのバス停からの目的のバス停までのFare stageが表示してありますのでそれをみるかしかありません。 このように距離計算は複雑ですが、地元の人でいちいち運賃を運転手に尋ねる人はほとんどおらず、スムーズに払っています。

 
 
   
 
   
 
   
 
 
   
 
非冷房車・冷房車は系統によっては混在していると書きましたが、これを見分けるのは素人ではかなり難しく、遠目ではまずわかりません。てっとり早いのが側面の窓があいているかどうかですがバス停に近づくまでわかりません。しかし冷房車の場合、バスの前面ガラスに青い看板で「AIR−CON」と表示されています。single decckerやdouble deckerの差異で非冷房車、冷房車を区別することはできません。両者とも非冷房車、冷房車があります。 日中に非冷房の2階建に乗ると、排気ガスと熱風にまみれ、さすがにうんざりします。それに比べると2階建の冷房車(Superbus)は観光バス並みの快適さです。
バスの種類:2階建車と1階車、エアコン車とノーエアコン車に分かれる

2階建てバス(Double Decker)

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シンガポールのバスの乗り方・降り方
<乗り方>ですが先ず、目的の系統番号のバスが近づいたら、手を挙げます。手を挙げないとバスは止まりません。これは海外のバスの乗車方法としては当たり前のことなのですが、慣れない日本人には多少難しいかも知れません。シンガポール流の挙げかたは、左手を「水平に」かつ、「多少だるそうに」 挙げるのがコツだそうです。同じバス停にいる他の人が挙げてくれるなどと他力本願でいると、バスはすまして通り過ぎて行きますから、ここは私しか乗らないのだと思って、思い切って手を挙げ(出し)ることです。ただし、バスの中でそのバス停で下車する客がいる場合、車内の下車ボタンを押すことによって、車両前面のガラスに「Bus Stopping」といいう赤字の電照表示が出ます。したがって、この表示の出ているバスは必ず停車します。
<乗車と運賃の支払い>
前ドアから乗車します。すぐ料金を払いますが、2種類の方法があります。現金払いの場合 運転手の横にある料金箱に、ちょうどの金額の運賃を投入します。お釣は出ませんし、両替装置もありませんので、あらかじめ小銭を用意しておく必要があります。そうすると、運転手が投入した運賃の領収書(Ticket)を発行してくれますので、右手にある切符の自動販売機の出口のようなところから出てくる、切符状のもの(ペラペラなので日本のバスの整理券に似ている)を受け取ります。出てくる場所は、料金箱とはかなり離れたところにありますので気をつけてください(特にDouble Deckerの場合)。Ticketにはさまざまな情報が印字されています。例えば支払運賃額、月日、時刻、系統番号、乗車したfare stage数などです。このTicketは下車時まで持っていなければなりません。時々車内検札があり、乗車に必要な金額のTicketを持っていない場合、運賃が切れたところから、追加請求されます。(罰金が科せられると言う説もあります)。下車時に中央部の出口ドアにある箱に捨てて降ります。降りてから路上に捨ててはいけません。罰金となりますので要注意です。

Transit Link Farecardの場合 Transit Link Farecardで支払う場合は、運転席の反対側(乗り込んで右手)にあるValidatorという赤い機械を使います。Double Deckerの場合は運転席の後方にももう一台あります。Validatorは一見公衆電話のような形をしています。まず上部にTransit Link Farecardを挿入するSlotがあります。Slotの下に横に長い液晶デジタル表示盤があり、現位置のFare Stage数と時刻が表示されています。さらにその下に縦に2列に5ヶ、計10ヶの液晶デジタルの表示窓があり、その窓に対応するように表示窓の外側に青いボタンが縦に並んでいます。

まず、Transit Link Farecardをカードの矢印の方向から,裏向きに挿入します。(初めてのとき、まず間違いなく、ここでつまずき、後ろの人に指摘される)。Transit Link Farecardが挿入されると、10ヶの液晶デジタルの表示窓の左上から下に向かって60、80、100、110、120、130、140(冷房車の場合、全部表示されない場合もあり)と、表示されます。これはセント単位での運賃を表しており、自分の下車地までの運賃を示す表示窓の、横の青いボタンを押しますと、最下部のSlotから、自分のTransit Link FarecardとTicket(先述現金払いで受け取ったものと同じ物)が、重なって出てきます。また、上部の液晶デジタル表示盤には自分のTransit Link Farecardの残額が表示されます。少々奇異に思えるのは、乗客は運転手に背中を向けて、この操作するため、運賃を支払ったということが運転手にはわかりにくい点です。その優れたValidatorは運転席とリンクしており、運転席の操作盤でFare Stageを入力しています。
<降車> 車内放送はありませんので、次のバス停と思ったら手摺か壁にある赤いボタンを押します。(ちなみに手摺のボタンは握る時に間違って押してしまわないよう気を付けましょう)カーンという音がして、正面の壁にあるBus Stoppingの赤ランプが点きます。二階にいる場合は早めに一階に降りておいた方が良いでしょう。Ticketを下車時に中央部の出口ドアにある箱に捨てて降ります。
<新型バスの紹介> Super-long Bus 95年9月のシンガポール交通博で発表された新型車です。 従来のバスの全長(Single-decker、Double-decker共)が12mなのに対し、このSuper-long Busは14.5mの全長を誇ります。定員は一般のSingle-deckerが86人(内座席50人)、Double-deckerが131人(同93人)に対し、Super-long Busは110人(同82人)となっています。日本の都心の路線バスは10m内外のものがほとんどですので、如何にSuper-long Busが巨大なものかが想像できると思います。

なぜこのようなお化けの様なバスが出現したかというと、Single-deckerでも、Double-deckerに匹敵する運送効率が求められるためです。ご存知の通り、乗客密度が高いシンガポールでは、効率運送の見地から積極的にDouble-deckerが使われていますが、立体交差等で高さ制限がありDouble-deckerでは運行できない路線があります。(16,76,107,174系統等) そこでSingle-deckerを延長し、乗客定員を増加させた、全く新しいバスが誕生したわけです。従来にない装置として降車ドア開閉時の安全性向上のためフォトセンサーの設置や空気洗浄機の装備が挙げられます。車両内部は一般のSingle-deckerと変わりません。 現在も179系統等で活躍しています。運が良ければオーチャード通りで見かける事が出来るかも知れません。

Super Bus これは2階建てバス(Double-decker)の最新型です。シンガポール名物の一つである、Double-deckerは大きく3種類に分けられます。Double-deckerはSBSだけが運行しています。(TIBSはSingle-deckerだけ。)そのうち2種類は非冷房型後輪1軸タイプで、冷房型で後輪2軸のバスをSuper busと呼んでいます。

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